モロッコの治安や安全性、旅行は危険?テロのリスク対処法など

訪問経験者によるモロッコの治安、気をつけた方がよい現地の風習や習慣、テロに巻き込まれないための情報などをまとめました。

それらを予め知っておくことでより楽しく、安全に旅行できる可能性が高まります!是非、ご覧ください。

モロッコの治安(政情、一般犯罪)

近年の政情と治安の全体傾向(簡単に)

モロッコは世界のイスラム教の国の中でも、比較的に安心して旅行できる国と言われています。

モロッコの国の基礎がつくられた1912年~1956年の間、フランスやスペインを保護国として、ヨーロッパ式の教育システム、経済システムを学び、取り入れてきました。

そのため、アラブ人を中心とするイスラム教の国でありながら、欧米的な考え方に対して理解があり、柔軟性のある国民性だと言えます。

2011年秋から中東や北アフリカ諸国で起こった「アラブの春」以降、イスラム圏全体の政情が不安定になりました。

たとえば、モロッコと同じ北アフリカのチュニジア、リビアなどでは、民主化運動が本格化し、政権転覆などの事態が発生しました。

しかしながら、モロッコは、その大きな流れの中にかろうじて巻き込まれることなく、観光客の渡航が禁止されるほどに治安が悪化することはありませんでした。

筆者の個人的な予測ですが、モロッコがそこまで治安が悪化しなかったいくつかの要因の一つは、国土の半分くらいが海に面しているという地理的な要因も手伝い、モロッコ当局の強力かつ広範な取締りがうまくいっていたということが、あるのでないかと思います。

もう一つは、モロッコの政治体制が「王政(王を元首とする立憲君主制)」であったことです。(モロッコの正式名称:モロッコ王国)。

モロッコには古くから続く王室を敬う風土があり、また、王室も国民の不満や不安を増大しないよう、うまく統治できていると言えるのでないかと思います。

それが2011年の「アラブの春」以降、治安が悪化していった他のマグレブ諸国、チュニジア(共和制)、エジプト(共和制)、リビア(独裁制→民主制)などとの違いのように思われます。

外務省の情報はチェックしておきたい

訪問国の安全性(政情、治安)を知る情報源としては、外務省の海外安全情報の最低限チェックしておきたいですね。

どれも「日本人の保護」という観点で、外務省が現地大使館や各国政府機関から集めた情報をもとに記載しているものです。

外務省は海外各国の危険レベルを1~4段階で示しており、「2以上の地域は渡航を控えて下さい」としています。

「レベル1(十分注意してください)」の地域は、渡航を禁止するものではないが、十分な情報収集を行い、注意をはらってくださいというものです。

一般的に世界各国「レベル1(十分注意してください)」に該当している地域は多く、レベル1までは、旅行会社もパッケージ・ツアーなどを組んでいます。

モロッコの現在の危険度を見る(外務省サイト)

 

この危険情報を見る際は、2つほど注意が必要です。

一つはこれらの危険度は都度、変動してゆくことです。

何か一つ大きなテロや不穏な流れがあると危険度が引き上がったり、下がったりします。

もう一つは、同じ国の中でも、地域によって危険度にばらつきがある点です。

ある地域は「レベル1:十分注意してください」でも、別の地域は「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」という場合もあります。

旅行検討時だけでなく、出発前にも最新情報のチェックをしておきましょう!

モロッコでの一般犯罪

もともとイスラム教の国、アラブ諸国は、欧米と比べれば貧富の差が少なく、イスラムの戒律も厳しいため、スリや強盗などの一般犯罪は少ないとされています。

しかし、モロッコは観光立国。多くはないにしても、観光客狙いの犯罪も少なからずあるでしょう。

また、犯罪というほどのものではありませんが、観光客を目当ての少々の悪さは、両国とも少なからず存在します。

たとえば「品物を高い値段で売りつけようとする」「親切に見せかけて観光客をお世話した後で、その見返りに高いお金を要求したりすること」などは、海外ではどの国でもよくあることです。

モロッコの一般犯罪については、外務省の下記のページが参考になるでしょう。

安全対策基礎データ

外務省の情報を見るときに留意したいこと

上記で紹介した外務省の情報を読むと怖くなるでしょう。

その地域への旅行を止めたくなってしまうかもしれません!(笑)

日本人の保護を仕事や義務として、何も事件が起こらないことを願う立場としては、なるべく厳しい情報をあらかじめ伝えておくことで、日本人の無理な渡航を抑制したいという意図はあるでしょう。

「少しでも危険があれば、、危ない橋は渡らないでほしい」と願うのは、公的機関であれば、止むをえないことかもしれません。

しかし、日本人の旅行者の一部には、それだけで「危ない」と決めつけてしまうケースもあるようです。

人や政府に迷惑がかかることは避けたいですが、旅行も一期一会。

旅行者としては、それらの情報はネガティブな意味での客観情報と捉えた上で、冷静に判断することも必要です。

機会損失と安全性をくらべて、慎重に判断したいところです。

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テロに巻き込まれることを未然に防げないか?

モロッコで一番気になるのは政治情勢、つまりテロに巻き込まれてしまうリスクかと思います。

誰もが予測できず、突発的に起こるのがテロです。

予測のしようがないとは言え、ある程度、その国や政治状況の背景をしっておくことが必要かと思います。

背景を知っておくことで、テロが発生する可能性の高い場所を予測し、できるだけそのリスクを遠ざけることは可能なのでないでしょうか。

それについては、外務省の下記の情報が参考になります。

テロ・誘拐情報

日本人向け・安全対策マニュアル

△この「安全対策マニュアル」の中には、以下の文言があります。

一般的にテロリストは,テロ実行のために周到な準備(現地調査など)をするため,テロ発生前には何らかの兆候が見られると言われています。

したがって,常に一定の警戒心を持ち,生活環境の僅かな変化を見逃さないことが重要です。

また,新聞,テレビやインターネットで情報を定期的に確認し,最新のテロの傾向(発生場所,方法など)を把握しておくとともに,可能な限りテロの標的となりそうな場所に近づかないことが重要です。

一般的に標的になりやすいのは次のような場所です。

● 混雑する時間帯の大規模商業施設や市場
● ユダヤ,欧米(特にフランス,米国)に関連した施設,教会等の宗教関連施設,飲食店
● イスラム教の教義に反する施設(バー,ディスコ,カジノ,酒類売場)
● 上記のうち,特に大通りに面し多人数が集まる場所
● 大規模デモ,宗教的な祭り
● 王宮関連の施設・企業

引用元:外務省「安全の手引き」

「たびレジ」の情報配信サービス

渡航中に外務省から最新の安全情報を日本語で受信できるサービスがあります。

特に情報の少ない国では役立つものと思いますし、何かあったときの安否確認にもなります。

「たびレジ」のサイトはこちら

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モロッコの現地風習

まずイスラム教のことは簡単にでも知っておきたい

モロッコはイスラム教の国です。

注意すべきは、モロッコでのイスラム教は「信じるか信じないかが自由な単なる宗教ではなく、社会規範とルール、道徳でもある」ということかと思います。

イスラムについての知識が全くない場合、一度、こちら(「イスラム教」Wikipedia)をご覧になると良いです。

モロッコは、イスラム教の国としてはさほど戒律は厳しくなく、ソフト(穏健な)イスラムやソフト・ムスリムと言われています。

たとえば、モロッコでは、

●イスラム教の多くの国でNGとしているお酒(アルコール)も売られていて、外国人観光客は飲むことができます。

(モロッコ国内ではメクネスなど、ワイン生産のための合法的なブドウ畑があります)

●女性は「外国人でもベールをかぶらなければならない」という制約はありません。

●イスラム教で義務づけられている1日5回の礼拝は、地域や年齢層にもよりますが、戒律の厳しい他のイスラム教の国と比べると、さほど励行されている様子はありません。

(地方や年齢層によっては励行されています)

といった特徴があります。

△年2回あるイスラム教国の祭日「イード(犠牲祭)」。「羊の頭の丸焼き」は家族や友人、貧しい人たちへ捧げるための習慣。

しかし、モロッコでは、社会がイスラム教をもとに作られ、モロッコ人の心の根っこもイスラム教。

イスラム教は「ただの宗教ではなく、社会規範、道徳でもある」ことを思い出しましょう。

たとえば、習慣として、

●教義上も「豚肉」は決して食べません。

●明け方になると近くのモスク(イスラム寺院)から大音響のアザーン(朝の訪れを伝えるお経)が聞こえてきます。

●日本と違い金曜と土曜日が休日で、金曜日の午後はお祈りのためにモスクに集まろうとする人で付近が混み合います。

ラマダン月(断食月)の一か月間は、日中、何も飲み食いしません。(観光客はやらなくて大丈夫です)

●イスラム教で年2回ある祭日、イード(犠牲祭)の際は、まるで日本のお正月(1月1日・2日)のような町の静けさで、お店や観光施設のほとんどは閉まっています。

●モスク(寺院)のような神聖な宗教施設へ入る際は、肌がたくさん露出しすぎている服装はNGです

(特に女性。男性でも短パン、サンダル、タンクトップなどのラフすぎる恰好は避けた方がよいです)

(これに限らず、イスラム教では性的なことを連想、意識させる行為は全面的に不可とされています)

など、観光客でも最低限知っておいた方がよいことが、結構あります。

女性の旅行者が知っておくべきこと

特に女性が注意を必要な点があります。

日本人と見ると、「旅慣れない外国人旅行者への親切」を装って近づいてくる男性は少なくないかも!?

意味もなく親切にしてきて付きまとう場合は「その見返りに何かを期待している(お金かあわよくば性的な接触を)」と考えておいた方がよいでしょう。

イスラムの戒律上、婚前交渉や不貞は禁止ですが、これが異教徒や外国人が相手となると別らしいのです(笑)

簡単に言えば、「外国人相手なら、羽目をはずしても問題なし」と思っている男性も少なからずいる、ってことです。

観光客が男性の場合でも、親切に見せかけて近づいてくることがあります(お金目的)。

本当にいい人や親切な人もいるので見きわめが難しいところです。

特に都市部の観光地地方の小さな町でも観光客が多く集まる場所では要注意です。

「やばそう!やばい!」と思ったら、自分の意思を相手にはっきり伝えらましょう!!

時間がたってトラブルに発展し「嫌な思い」をしてしまう前に、早めに手を打っておくことが賢明です。

写真撮影の注意

人物写真を撮るときも注意が必要です。

特に女性の場合、見知らぬ外国人に撮影されることを嫌がる場合も多く、無理な撮影は地元民とのトラブルに発展してしまう可能性もあります。

場所によって観光客に写真を撮られ慣れている場合、そうでない場合があります。

相手の様子を観察しながら撮影しましょう。

男性の人物写真を間近から撮影する場合、外国人が多く集まる観光ズレしている場所でば、チップを要求されるなどのケースもありえるでしょう。

上記ともに個人的に経験したことのある実話ですが、その場の空気をつかんで、トラブルに発展させないよう注意しましょう!

 

▽あわせて読みたい▽

モロッコの医療事情(外務省サイト)

旅行するならどちら?モロッコとチュニジアの違い

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