スイスのモントルーは、フランスと国境を接するレマン湖の伝統的なリゾートタウン。
ヨーロッパのセレブたちの別荘があり、7月に開催されるモントルー ジャズ フェスティバル、ロックバンド・クイーン(QUEEN)の聖地として知られます。
「モントルーにはどうやっていったらよいの?」「モントルーのベストシーズン、気温や降雨量は?」「モントルーの観光の移動交通手段はどのような方法がよい?」といった疑問についてヒントとなる情報をまとめました。
モントルーへの訪問方法、行き方、気温・気候
モントルーはスイスの西側、レマン湖の東端に位置する美しい町です。
美しい湖と山、緑に囲まれた風向明媚な小さな町で、ヨーロッパのお金持ちや有名人の別荘や休暇地として知られています。
フランスとの国境を接し、使用言語はフランス語。
穏やかな自然の中にあって、人口約2万人のほどよく便利で暮らしやすい町として知られます。
周辺にはユネスコ世界遺産の「ラヴォー地区のぶどう畑」があり、美味しい白ワインの産地としても知られます。
これだけ良い条件の揃った場所だけあり、クイーン(QUEEN)だけでなく、大女優オードリー・ヘプバーンや喜劇役者のチャーリー・チャップリン。
さらにはイギリスのロックバンドのディープ・パープル、デヴィッド・ボウイなどが、モントルーに別荘を持っていました。
日本からモントルーへはジュネーヴ空港基点がおすすめ
モントルーは、ジュネーヴ空港からの便が良く、空港から特急列車で約1~1時間10分。
現状、日本からジュネーヴへの直行便はなく(スイスの航空会社でもチューリッヒ経由)、乗り継ぎ便でジュネーヴに入る方法です。
2022年以降、ヨーロッパ系航空会社は最短ルートのロシア上空を飛行できないため、以前より飛行時間が2~3時間ほど延びています。
中東のドーハ経由ですが、カタール航空利用もおすすめです。
ジュネーヴ空港 ⇔ モントルー間の移動
モントルーは、ジュネーヴ空港からの便が良く、国鉄(SBB)でジュネーヴ空港⇔モントルー間には30分に1度くらいの割合で特急列車が運行しています。
空港から電車で約1~1時間10分。片道で日本円換算で約3500円(2等座席利用の場合)くらいです。
直通列車と乗り換え列車があります。スーツケースなど、荷物の積み下ろしがたいへんなので、直通列車を選ぶことがお勧めです。
英語での予約に不安がある場合、日本語で鉄道切符を購入できるOmioがおすすめです。
検索窓の出発地に「ジュネーヴ空港」または「GENEVA AIRPORT」、目的地に「モントルー」または「MONTREUX」と入力
ジュネーヴには「GENEVA AIRPORT(空港駅)」と「 GENEVE CFF(市内)」の2つ駅がありますが、空港からだと前者になります。
モントルーの気候
モントルーは海抜で約390m。夏は暖かく、冬は非常に寒く、年間を通じて湿度が高いことが特徴です。
(一般的に海抜が100m高いと、気温は0.6℃下がると言われています)
年間の気温は 冬はマイナス2°C程度まで気温が下がり、夏は26・27°Cくらいまで上がります。
その年によって異なりますが、概して日本の同時期の関東地方よりも体感で3~4℃くらい気温は低めくらいでしょう。
モントルーのベストシーズンは6月下旬~9月上旬頃と言われています。
モントルーの現在の気温と天気予報
(地球の歩き方ドットコムより)
過去5年間のモントルーの気温や降雨量推移
(英語)
モントルー内での周遊方法
モントルーはさほど大きい町ではなく、レマン湖畔沿いのプロムナード沿いに中心部を歩くと、端から端まで30分くらいのサイズです。
モントルーを基点とした滞在をする場合、徒歩を中心として、公共路線バス(VMCV)と電車(SBB=スイス国鉄)を利用する方法がたいへん便利です。
ホテルがモントルーの場合、たとえばフレディ・マーキュリー像やクイーン・スタジオ・エクスペリエンスなどは、基本的には徒歩だけで周れてしまいます。
モントルーの隣町ヴヴェイ(Vevey)に宿泊した場合も、鉄道から路線バスで、モントルーと周辺の見どころは、20~30分もあれば、訪問できる位置関係になります。
モントルー市民の足は、自家用車以外では、基本的には公共路線バス(VMCV)。
流しのタクシーはほとんど見かけることは少なく、利用する場合は、ハイヤー(電話予約する方法)と考えた方がよいでしょう。
さらに、隣町のヴヴェイ(VEVEY)有名観光地のシヨン城(Château de Chillon)へ行く際は、日中はモントルー中心部から約10分おきに路線バスが出ており、電車利用でも10分くらいで行くことが可能でしょう。
スイス国鉄(SBB)鉄道で町の外へ出る場合(例:モントルー~隣町のヴヴェイ)の移動としては便利ですが、モントルー内は鉄道駅よりも路線バスの方が、バス停留所の方がストップ間隔が短く、湖沿いに近く、やや便利と言えます。
モントルーの公共交通の乗り方と「リヴィエラ・カード」
日本では少し考えずらいですが、モントルーの公共交通機関は、列車、路線バスともに、基本的に乗り降りの際のチケットチェックは行っていません。
鉄道駅には改札は存在せず、駅での切符の検閲もなく、乗り降り自由です。
無銭乗車をする人がいないほど、生活水準の高い町ということでしょうか・・・
ただし、抜き打ちでチケットを見せてと言われることがあります。これは公共交通の車内にも明示されています。
このときに「有効なチケット類」を所持していないと80フラン(約1万円)の罰金となるので注意をしましょう。
チケット類を都度見せる必要はありませんが、携帯している必要はあります。
モントルーや隣のヴヴェイ地区にあるホテルに1泊以上宿泊すると、チェックインの際、市バスや鉄道が無料で利用できる「モントルー・リヴィエラカード」が渡されることがあります。
モントルー・リヴィエラカードは地元行政機関が発行するもので、ホテルへ払う宿泊税が財源になっているそうです。
このカードは、特定に区域内の公共交通機関が無料(乗り放題)となるほか、モントルーの美術館などの入場料が半額になる特典も付いており、とても便利で嬉しいカードです。
無料区域はこちら(2ページ目の地図)(出典:地元観光局の公式サイト「MONTREUX RIVIERA CARD」英語)
是非、有効に使いましょう。
(注)レマン湖クルーズは地元政府でなく、民間会社の運営のため、リヴィエラカードは利用できません。
「201系統」路線バスが便利
モントルーと周辺のバス路線図
1~2日間の滞在で遠方に行かないかぎりは、201系統1本だけで、ほとんど事足りてしまうと言っても過言でありません。
この201系統のバスは、Vevey(ヴヴェイ) – Montreux(モントルー) – Chillon(シヨン) – Villeneuve(ヴィルヌーブ)の約13kmを結んで、行き来しています。
乗り降りは自由。乗り降りの際、チケットを見せたり、お金を入れたり、整理券とったり、電子マネーを機器にかざすこともありません。
基本的に乗り降りの際のチケット・チェックも行っていないのでとても簡単です。
運行バス会社の公式サイトのリンク(時刻表)は、主要バス亭の抜粋となっており、すべてのバス停が掲載されてはいません。
しかし、あまり時間に神経質になる必要はありません。
曜日によって多少の違いはあれ、朝は5時40分頃から運行が始まり、深夜24時過ぎまで、ほぼ10分おきに運行していることがわかります。
おそらくは、始発と最終と運行間隔だけを知っていれば、良いのではないでしょうか。
町の散策や移動にはWIFIルーターがあると便利
はじめて訪れる場所で便利なのがGoogle Mapなどの地図ソフト。
ただ、モバイル通信を使って海外でローミングするのは通信料がかなり高額になってしまいます。
予めWIFIルーターを用意しておくと安心。
屋外を歩く場合はスマフォで現在地を確認しながら目的地へ向かうことができます。
WIFIレンタルは何社かありますが、メジャーなものの一つがGLOBAL WIFI。
現地で使用するデータ容量や通信スピードを細かく指定できます。
こちらからWIFIルーターのレンタル料金の見積も可能です。←画面下の「かんたん料金シュミレーター」より
ちなみに1日のデータ容量は4種類ありますが、下から2番目の「大容量プラン(600MB)」でも、地図アプリをかなり使うことができます。
通信スピードは3Gだと少しストレスがあるので、4Gがよいと思います。
あらかじめ予約をしておくと、空港での受け取り、返却も可能です。
モントルーと周辺の観光
モントルーはさほど大きい町ではなく、一般的な観光をするなら、半日もあれば十分見て回ることができます。
1日以上あれば、周辺の見学地もあわせて観光することもできます。
クイーン関連の現地ツアー
2020年からモントルーのオプショナルツアーとして「フレディツアー(Freddie Tour)」ができているようです。
英語のイヤホンガイドを使った1時間の短いものから、半日(2.5時間)のコースなどがサイトに出ています。
Freddie Tours公式サイト
https://www.freddie-tours.com/en/
モントルー周辺の観光
❶世界遺産「ラヴォー地区のぶどう畑」
世界遺産ラヴォー地区のブドウ畑
❷ル・コルビュジエの建築作品「湖の家(Villa le Lac)」(コルソー)
❸チャーリー・チャップリン記念館(ヴヴェイ)
チャップリン博物館
❹モントルー「ジャズ・フェスティバル(毎年7月)」会場(モントルー)
❺❻モントルーにある「クイーン(QUEEN)」ゆかりの地
❼シヨン城
モントルー周辺の観光地としては、白ワインの生産で知られる世界遺産のラヴォー地区、イギリスの喜劇俳優「チャールズ・チャップリン」の博物館などが有名です。
現地オプショナルツアーの例
<ジュネーブ発>
ヴヴェイ、ラヴォー、モントルー1日観光ツアー
<5~10月/ジュネーブ発>
ジュネーブ市内観光&レマン湖クルーズ
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